第40回 会社で土地を買うという意思決定

こんにちは、芹澤です。

今回は、少し大きな買い物の話をします。

先日、会社で土地の購入を検討しました。

本社の裏にある土地です。

具体的な金額はぼかしますが、なかなかの額です。

今回は、この意思決定にあたって財務の観点で考えたことを、記録として残しておこうと思います。

同じように、会社での不動産購入を検討している方の参考になれば嬉しいです。

なお、私は税理士でも不動産の専門家でもありません。

あくまで一経営者の考えとして読んでいただければ幸いです。


なぜ、その土地を買うのか

まず、財務の前に、そもそもなぜ買うのかという話です。

理由は、駐車場の確保です。

弊社の周りには、駐車場の空きがほとんどありません。

現状、社用車の駐車場は、あちこちに点在して借りている状態です。

これが地味に不便で、管理も煩雑です。

そして、これから会社を拡大していく上で、この問題は必ず足かせになります。

社員が増えれば、当然、車も増やす必要があります。

しかし、そのたびに駐車場を探し回るのは、非常に骨が折れます。

本社の裏という好立地に、まとまった土地を確保できる。

これは、会社の成長を考えたときに、大きな意味があると判断しました。


現金があるのに、なぜ借入で買うのか

ここからが、今回の本題です。

土地を買うとき、選択肢は2つあります。

手元の現金で買うか、借入で買うか。

「無借金経営が一番」という考え方もあります。

借金をせず、現金で買えるなら、その方が安全に見えるかもしれません。

しかし、私の考えは違います。

現金があっても、あえて借入で買う。

これが、今回の方針です。

理由は、これまで何度も書いてきた「キャッシュは大事」という思想にあります。

第21回や第27回でも書きましたが、経営において最も大事なのは、手元のキャッシュです。

土地の購入で手元の現金を一気に使ってしまうと、その分、会社の体力が削られます。

土地という「動かせない資産」に現金を変えてしまうと、いざというときに使えるお金が減る。

第27回で「経営における体力とはキャッシュだ」と書きましたが、まさにその体力を、自ら手放すことになります。

だからこそ、借入を使う。

手元のキャッシュはできるだけ厚く保ったまま、土地という資産を手に入れる。

金利という多少のコストはかかりますが、それは「キャッシュを厚く保つための保険料」だと考えています。

無借金であることより、いざというときに動けるキャッシュがあることの方が、私にとってははるかに重要です。


頭では分かっていても、手はすくむ

借入をして土地を買うなんて、多くの経営者の方にとっては当たり前のことだと思います。

「借りられるだけ借りた方がいい」という方もいます。

ただ、正直に書きます。

知識として「キャッシュを守るために借入をする」と分かっていても、いざ大きな買い物で大きな借入をするとなると、少し手がすくみます。

頭では理解している。

しかし、実際に多額の借金を背負うとなると、心理的な抵抗が出てくる。

この「知っている」と「できる」の間には、思った以上に距離がありました。

今回、実際にお金を借りるという経験を通じて、これまで知識として持っていたことが、ようやく現実に落とし込めた気がします。

このギャップも含めて記録に残したくて、今回の記事を書いています。


注意点:土地は減価償却できない

もう一つ、共有したいポイントがあります。

会社で不動産を買うと、「減価償却で節税できる」というイメージを持つ方がいるかもしれません。

しかし、土地は減価償却できません。

これは重要な注意点です。

建物であれば、時間の経過とともに価値が減っていくものとして、毎年少しずつ経費(減価償却費)にできます。

しかし、土地は違います。

土地は使っても価値が減らない資産とみなされるため、経費にできません。

土地の購入費用が経費になるのは、その土地を売却したときです。

売却して初めて、購入時の金額が原価として計上されます。

つまり、買った瞬間に節税になるわけではない、ということです。

「土地を買えば経費で落ちて節税になる」という単純な話ではないので、ここは注意が必要です。

ちなみに、駐車場として整備する場合、アスファルト舗装やフェンス、車止めといった構築物は減価償却の対象になります。

しかし、土地そのものは対象外です。

節税を主目的に土地を買うと、思っていたのと違う、ということになりかねません。


それでも、土地を買う意味

土地は減価償却できず、買った瞬間の節税メリットもない。

さらに、駐車場は直接利益を生むわけでもありません。

それでも、私が買うと判断したのには理由があります。

一つは、先に書いた通り、会社の成長にとって駐車場の確保が不可欠だからです。

もう一つは、資産性です。

国立市の地価は、近年上昇傾向にあります。

住宅地の公示地価は、直近でも前年比で数パーセント上昇しています。

今回の土地は、奥まった立地ということもあり、比較的手が届きやすい価格でした。

立地の良い土地を、資産として持っておく。

直接利益を生まなくても、会社の基盤として、また資産として、長期的に価値を持ち続ける。

そう考えると、単なる「駐車場代の代わり」以上の意味があると判断しました。


まとめ

会社で土地を買うという意思決定について、財務の観点で考えたことを整理しました。

現金があっても、キャッシュを厚く保つために、あえて借入で買う。

土地は減価償却できないため、節税目的での購入には注意が必要。

それでも、会社の成長基盤として、また資産として、買う意味がある。

そして何より、今回大きな借入を経験したことで、これまで知識でしかなかったことが、実感を伴って理解できました。

大きな買い物ほど、勢いではなく、財務的な裏付けを持って判断したい。

同時に、知識は実際に経験して初めて、本当の意味で自分のものになる。

今回は、そういう意思決定の記録でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


おまけ

私は比較的、欲しいものが少ないタイプだと思います。

服もユニクロかNIKEがほとんどですし、ブランド品にもあまり興味がわきません。

それなのに、なぜか貯金額は増えていない気がします。

どこかの記事のおまけでも同じことを書きましたが、毎月のクレカの請求額は、どう考えてもおかしい。

近いうちに、原因究明をしたいと思います。

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