こんにちは、芹澤です。
今回は、少し大きな買い物の話をします。
先日、会社で土地の購入を検討しました。
本社の裏にある土地です。
具体的な金額はぼかしますが、なかなかの額です。
今回は、この意思決定にあたって財務の観点で考えたことを、記録として残しておこうと思います。
同じように、会社での不動産購入を検討している方の参考になれば嬉しいです。
なお、私は税理士でも不動産の専門家でもありません。
あくまで一経営者の考えとして読んでいただければ幸いです。
Contents
なぜ、その土地を買うのか
まず、財務の前に、そもそもなぜ買うのかという話です。
理由は、駐車場の確保です。
弊社の周りには、駐車場の空きがほとんどありません。
現状、社用車の駐車場は、あちこちに点在して借りている状態です。
これが地味に不便で、管理も煩雑です。
そして、これから会社を拡大していく上で、この問題は必ず足かせになります。
社員が増えれば、当然、車も増やす必要があります。
しかし、そのたびに駐車場を探し回るのは、非常に骨が折れます。
本社の裏という好立地に、まとまった土地を確保できる。
これは、会社の成長を考えたときに、大きな意味があると判断しました。
現金があるのに、なぜ借入で買うのか
ここからが、今回の本題です。
土地を買うとき、選択肢は2つあります。
手元の現金で買うか、借入で買うか。
「無借金経営が一番」という考え方もあります。
借金をせず、現金で買えるなら、その方が安全に見えるかもしれません。
しかし、私の考えは違います。
現金があっても、あえて借入で買う。
これが、今回の方針です。
理由は、これまで何度も書いてきた「キャッシュは大事」という思想にあります。
第21回や第27回でも書きましたが、経営において最も大事なのは、手元のキャッシュです。
土地の購入で手元の現金を一気に使ってしまうと、その分、会社の体力が削られます。
土地という「動かせない資産」に現金を変えてしまうと、いざというときに使えるお金が減る。
第27回で「経営における体力とはキャッシュだ」と書きましたが、まさにその体力を、自ら手放すことになります。
だからこそ、借入を使う。
手元のキャッシュはできるだけ厚く保ったまま、土地という資産を手に入れる。
金利という多少のコストはかかりますが、それは「キャッシュを厚く保つための保険料」だと考えています。
無借金であることより、いざというときに動けるキャッシュがあることの方が、私にとってははるかに重要です。
頭では分かっていても、手はすくむ
借入をして土地を買うなんて、多くの経営者の方にとっては当たり前のことだと思います。
「借りられるだけ借りた方がいい」という方もいます。
ただ、正直に書きます。
知識として「キャッシュを守るために借入をする」と分かっていても、いざ大きな買い物で大きな借入をするとなると、少し手がすくみます。
頭では理解している。
しかし、実際に多額の借金を背負うとなると、心理的な抵抗が出てくる。
この「知っている」と「できる」の間には、思った以上に距離がありました。
今回、実際にお金を借りるという経験を通じて、これまで知識として持っていたことが、ようやく現実に落とし込めた気がします。
このギャップも含めて記録に残したくて、今回の記事を書いています。
注意点:土地は減価償却できない
もう一つ、共有したいポイントがあります。
会社で不動産を買うと、「減価償却で節税できる」というイメージを持つ方がいるかもしれません。
しかし、土地は減価償却できません。
これは重要な注意点です。
建物であれば、時間の経過とともに価値が減っていくものとして、毎年少しずつ経費(減価償却費)にできます。
しかし、土地は違います。
土地は使っても価値が減らない資産とみなされるため、経費にできません。
土地の購入費用が経費になるのは、その土地を売却したときです。
売却して初めて、購入時の金額が原価として計上されます。
つまり、買った瞬間に節税になるわけではない、ということです。
「土地を買えば経費で落ちて節税になる」という単純な話ではないので、ここは注意が必要です。
ちなみに、駐車場として整備する場合、アスファルト舗装やフェンス、車止めといった構築物は減価償却の対象になります。
しかし、土地そのものは対象外です。
節税を主目的に土地を買うと、思っていたのと違う、ということになりかねません。
それでも、土地を買う意味
土地は減価償却できず、買った瞬間の節税メリットもない。
さらに、駐車場は直接利益を生むわけでもありません。
それでも、私が買うと判断したのには理由があります。
一つは、先に書いた通り、会社の成長にとって駐車場の確保が不可欠だからです。
もう一つは、資産性です。
国立市の地価は、近年上昇傾向にあります。
住宅地の公示地価は、直近でも前年比で数パーセント上昇しています。
今回の土地は、奥まった立地ということもあり、比較的手が届きやすい価格でした。
立地の良い土地を、資産として持っておく。
直接利益を生まなくても、会社の基盤として、また資産として、長期的に価値を持ち続ける。
そう考えると、単なる「駐車場代の代わり」以上の意味があると判断しました。
まとめ
会社で土地を買うという意思決定について、財務の観点で考えたことを整理しました。
現金があっても、キャッシュを厚く保つために、あえて借入で買う。
土地は減価償却できないため、節税目的での購入には注意が必要。
それでも、会社の成長基盤として、また資産として、買う意味がある。
そして何より、今回大きな借入を経験したことで、これまで知識でしかなかったことが、実感を伴って理解できました。
大きな買い物ほど、勢いではなく、財務的な裏付けを持って判断したい。
同時に、知識は実際に経験して初めて、本当の意味で自分のものになる。
今回は、そういう意思決定の記録でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
おまけ
私は比較的、欲しいものが少ないタイプだと思います。
服もユニクロかNIKEがほとんどですし、ブランド品にもあまり興味がわきません。
それなのに、なぜか貯金額は増えていない気がします。
どこかの記事のおまけでも同じことを書きましたが、毎月のクレカの請求額は、どう考えてもおかしい。
近いうちに、原因究明をしたいと思います。