第47回 手放さなければ、始まらない

こんにちは、芹澤です。

前回、「人を増やして、攻めに舵を切る」という話を書きました。

今回は、その続きです。

テーマは、自分の業務を手放すことです。


「手放せば始まる」という言葉

きっかけは、まこなり社長が出演しているこの動画でした。

まこなり社長は、登録者100万人を超えるYouTubeチャンネルを持ちながら、そのメディア運営を手放す決断をしたようです。

かつては、自身が創業したDiv社の代表も辞任しています。

まさに、築き上げてきたものを、次々と手放してきた人です。

その中で語られていたのが、**「手放せば始まる」**という言葉でした。

自分の業務を幹部に任せ、自分は最終的な意思決定に時間を使う。

それを限界まで進めた結果、新しいことが生まれた、と。

この話を聞いて、今の自分に、深く突き刺さるものがありました。


事業を大きくするには、手放すしかない

考えてみれば、当たり前のことです。

自分が全部を抱えている限り、会社は自分のキャパシティ以上には大きくなりません。

一人の人間が使える時間は、一日24時間で決まっています。

その中で、見積もりを作り、現場に対応し、日々の業務をこなしていたら、それだけで時間は尽きます。

自分がプレイヤーとして動ける量には、限界がある。

だとすれば、会社を大きくするためには、自分の業務を人に渡し、自分はより上流の仕事に移っていくしかありません。

頭では、痛いほど分かっています。

しかし、これが簡単ではないのです。


手放せない、本当の理由

なぜ、手放せないのか。

自分なりに考えてみると、2つの理由がありました。

「自分でやった方が早い」という罠

一つは、これです。

良くも悪くも、私の業務範囲は広くなっています。

日々のお客様対応、採用、広告、ホームページの改善、数字の管理、外部との打ち合わせ。

やれることは、ほぼ全部やっています。

自分でやれば、速いし確実です。

人に任せれば、教える時間がかかりますし、最初のうちは品質も落ちるでしょう。

「これは任せられる仕事かもしれない」と考えることもあるのですが、つい「自分でやった方が早い」となってしまう。

しかし、これは罠です。

「自分でやった方が早い」を続けている限り、永遠に手放せません。

そして、永遠に自分のキャパシティが、会社の限界になってしまう。

任せる相手も、引き継ぐ時間もない

もう一つは、もっと物理的な壁です。

そもそも、任せられる相手がいない。

そして、引き継ぐための時間の余裕もない。

日々の業務に追われているから、引き継ぎに時間を割けない。

引き継げないから、自分で抱え続ける。

抱え続けるから、また時間がなくなる。

完全な悪循環です。


だから、人を増やすと決めた

この悪循環を、どこかで断ち切らなければなりません。

そして、それを断ち切る一手が、前回書いた**「人を増やす」**という決断でした。

引き継ぐ相手がいなければ、引き継ぎようがありません。

だから、まず人を増やす。

そして、多少の時間をかけてでも、「自分でやった方が早い」を飲み込んででも、業務を渡していく。

短期的には、非効率かもしれません。

しかし、それをしなければ、いつまでもこのループから抜け出せない。

手放すことは、正直、怖いです。

でも、手放さなければ、何も始まらないのです。


手放した先に、本当の仕事がある

では、業務を手放して、自分は何をするのか。

経営者にしかできない仕事に、時間を注ぎたいと思っています。

具体的には、こういうことです。

新規事業を考えること。中長期の戦略を練ること。広告・販促の戦略を立てること。AIの社内導入を進めること。

そして、メディアに出て会社の認知を広げることや、社外の経営者との関係を築くこと。

これらは、私が現場の業務を抱えている限り、絶対に手が回りません。

しかし、会社の未来を左右するのは、間違いなくこちらの仕事です。

日々の業務は、いわば「今日の売上」を作る仕事。

経営者にしかできない仕事は、「未来の売上」を作る仕事です。

私は、後者にもっと時間を使うべきだと、強く感じています。


ただし、現場をゼロにはしない

一点だけ、補足があります。

業務を手放すといっても、お客様との接点を、完全にゼロにするつもりはありません。

見積もりや現場対応の「数」は、減らしていきたい。

しかし、まったく現場に出なくなると、お客様の生の声が聞こえなくなります。

経営判断の勘も、鈍っていくでしょう。

現場感覚を失った経営者の判断は、どこか机上の空論になりがちです。

だから、現場との接点は、意図的に残す。

手放すことと、現場感覚を保つこと。

このバランスを取りながら、少しずつ移行していきたいと思っています。


まとめ

事業を大きくするためには、自分の業務を手放す必要があります。

しかし、「自分でやった方が早い」という罠と、「任せる相手も時間もない」という壁が、それを難しくします。

その悪循環を断ち切るために、人を増やし、痛みを飲み込んででも、業務を渡していく。

そして、空いた時間を、経営者にしかできない仕事に注ぐ。

手放すのは、怖いし、正直、寂しさもあります。

しかし、手放さなければ、次は始まらない。

まこなり社長の「手放せば始まる」という言葉を胸に、少しずつ、しかし着実に、手放していこうと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


おまけ

忙しくても、手放したくない業務があります。

それは、Googleマップのお客様の口コミへの返信です。

ありがたいことに、お褒めの言葉をいただくことが多く、返信をするのが結構嬉しいです。

仕事をやっていてよかったと感じる、数少ない瞬間かもしれません(笑)

このあたりの話は、経営や仕事をする上で参考にしているキングコング西野さんの考えの影響を受けている面があるので、次々回あたりで書きたいと思います。

余談ですが、明日から韓国旅行に行ってきます。

次回は、韓国旅行で学んだことを記事にする予定です。

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