第6回:権限移譲するために

はじめに

こんにちは、芹澤です。

前回の章では、社長は暇になるべきだという話をしました。

そして得た時間で会社の大方針を考えるという内容です。

今回は社長が暇になるためにはどうすればいいか。

今回は、自分の手から仕事を離すための権限移譲について、

持論を述べたいと思います。

権限移譲とは

権限移譲の定義について、すり合わせをしていきます。

私の中での定義は以下の通りです:

例えば、営業部長に営業という領域に関して権限移譲する場合を考えてみます。

理想形としては、社長が決定した営業目標に対して、

その目標達成のために行うべきタスクのすべてを営業部長が設定・実行・管理する。

雑に言うと、営業について社長が丸投げできる状態が理想と考えています。

実際には市場の状況や社内環境は常に変化しており、

最終的な意思決定者である社長が意見しなければならない時もあると思います。

ですが、基本的な業務は管理職に任せるべき、というのが今回一番伝えたい内容です。

権限移譲するために

続きまして、本日の本題である権限移譲を実現するためには何をすべきか?

という点について、大きく5つに分けて書いていきます。

信頼し、任せきる

これは意識の話です。

権限を委譲するということは、極端な言い方をすると

「基本的な指揮・決定権を放棄する」ことです。

部下に権限を委譲した(放棄した)のであれば、つべこべ言うことは避けるべきです。

当然、最終的な権限は社長にあります。

信頼して任せきる。

これが大事な考え方だと思います。

プレイヤーとしての業務を減らしてあげる

可能であれば、権限移譲した人をプレイヤーにしないこと、すなわち管理に集中できる状態にすることです。

「プレイングマネージャー」という言葉をよく耳にします。

私の中では、かなり難しい役割ではないかと思います。

往々にして、マネージャーになれる人はプレイヤーで優秀であった人です。

その優秀なプレイヤーにマネジメントだけに集中させるのは、会社として勿体無いという気持ちは分かります。

プレイヤーは自分の成果を最大化することに集中し、マネージャーは組織全体の成果を最大化するために考え、行動する役割です。

現実問題、完全にマネジメントに専念させるのは難しいと思います。

このバランスを考えるのも社長の仕事です。

役職の役割を明確にする

役職の役割を明確に定義することです。

権限移譲される社員の役職の役割・期待値を会社として定義し、

任命する当人にしっかりと認識させることが大切です。

管轄させる部門の目標を明確にする

目指すべき目標が無いと、任される側は動けません。

例えば、一番目標が明確な営業部を例に記載します。

目標はシンプルに数字でおけます。

例えば、年間売上1億円、粗利3千万円と定義できます。

マーケティング部門であれば、ウェブからの新規流入を○○件といったように。

他にも具体的な条件(例えば個人の残業時間は○○時間に抑える、経費は○○円以内など)を決めるといいでしょう。

定期的な報告・フィードバックの場を設ける

月一でもいいので、時間を作り、管理職からの報告・相談・フィードバックを行う場を作り、

社長のイメージをあっているか、目標に対する進捗度合いの確認をします。

社長の肩書は営業という面で強い

最後に少しだけ脱線します。

管理職の社員にはプレイヤーとしても業務を減らしてあげる、と述べました。

当然、管理職のトップである社長も例外ではありません。

しかし、多くの中小企業では、社長がトップ営業マンということも多いのではないでしょうか。

会社の規模が小さいため、社長が動かないとどうにもならないという少しネガティブな理由の会社もあるでしょう。

一方で、社長が営業することにはポジティブな理由もあります。

楽天の三木谷さんも、ご自身で楽天モバイルの法人営業をしているという話を聞きました。

楽天ほどの日本を代表するような企業のトップも営業マンなのです。

確かに、三木谷さんが直接営業に来たら契約してしまうんだろうな~というのが正直な感想です。

正直、社長という肩書で作れる数字が大きいことは紛れもない事実だと思います。

会社の規模や状況に合わせて柔軟に対応を変えるのも、経営能力だと思います。

おまけ

「権限」と似た意味で「権利」という言葉があります。

前者は「責任を伴っている上で得られるもの」、

後者は「責任を伴う・伴わないにかかわらず付与されているもの」

というあくまで私の中のイメージがあります。

そう考えると「権利」の主張するのってださくないですか?

「権限」を振り回すのもださいですが。

「俺には権利がある」と主張するださい生き方はしたくないなと、ふと思いました。

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