こんにちは、芹澤です。
先日、家族と宮古島に行ってきました。
シギラセブンマイルズリゾートに宿泊したのですが、その規模があまりにも圧倒的で、気になって成り立ちを調べました。
そこから学んだことを書いてみようと思います。
Contents
シギラとは何か
シギラセブンマイルズリゾートは、宮古島の南岸に広がる約130万坪の敷地に、8つのホテル・30以上のレストラン・温泉・ゴルフ場が集まる一大リゾートシティです。
運営するのはユニマットグループ。創業者は高橋洋二氏。
この施設の成り立ちを調べていくうちに、「リスクとは何か」について考えさせられました。
そもそもなぜ調べようと思ったのか
シギラの広大な敷地を歩いたとき、素朴な疑問が浮かびました。
東西に全長11キロ。130万坪。
今でこそ有名なリゾートですが、これだけの土地を買うのは、余程のリスクではないか。
なぜそんなことができたのか。
その疑問をきっかけに、シギラの成り立ちを調べ始めました。
調べていくうちに、「リスク」という言葉の解像度が変わるような気づきがありました。
高橋氏がシギラを作った経緯
今から約40年前、1986年のことです。
当時43歳の高橋氏は、仕事のストレスがピークに達していました。
「のんびりできる場所を探したい」
そんな理由で宮古島を訪れ、現在のシギラの地を気に入り、電気も通っていない場所にバンガローを建てて住み始めます。
最初から「リゾートを作ろう」という考えは、まったくなかったそうです。
ただ、好きな場所に住んでいただけ。
ところが、地元の人や周囲から「ホテルやゴルフ場を作ってくれ」という声が上がり始めます。
断り続けていたものの、やがて根負けして「本気でやってみるか」と決意。
そこから25年の歳月をかけて、何もなかった原生林を現在の一大リゾートへと変えました。
「すごいリスクを取った人」という見方は正しいか
この話を知ったとき、最初に思ったのは「すごいリスクを取ったな」でした。
宮古島がまだ無名だった時代に、電気も通っていない土地に移り住む。
普通に考えれば、かなりの賭けです。
しかし、少し調べてみると、見え方が変わってきました。
高橋氏はすでに巨万の富を持っていた
高橋氏は宮古島に来る前から、消費者金融事業で全国約300店舗を展開し、業界6位の規模に成長させた実業家です。
さらに1980年代に青山を中心に不動産を戦略的に取得し、バブル景気の恩恵を受けて莫大な資産を形成していました。
つまり、宮古島の土地購入は、彼の資産規模に対して十分に許容できる範囲の話だったのです。
「全財産を賭けた」のではなく、「余裕資金で好きな場所を買った」に近い。
庶民の私には到底想像できませんが、あくまで許容範囲内のリスクだったようです。
最初は「事業」ですらなかった
もう一つ重要な点があります。
高橋氏は最初、事業として宮古島に投資したわけではありません。
個人の別荘として住み始めただけです。
仮に何も起こらなくても「南の島に自分の楽園ができた」で完結する話でした。
リゾート開発はあくまで「周囲に求められた結果」です。
1年間現地に住んで、確信を持った
彼は机上で分析して投資を決めたのではありません。
実際に1年間、その土地に住んでいます。
天気、海の美しさ、人の温かさ、生活のしやすさ。
すべてを体感した上で、「ここには価値がある」という確信を持っていた。
本当のリスクとは何か
ここで改めて考えてみます。
「リスクが高い」と感じるとき、その正体は何でしょうか。
多くの場合、「情報が足りない」か「体力が足りない」か、そのどちらかだと思います。
高橋氏はどちらも解決していました。
情報については、1年間現地に住むことで徹底的に解消した。
体力については、すでに十分な資産があったため、失敗しても致命的にはならなかった。
つまり、見かけ上のリスクは高かったが、本質的なリスクは低かったのです。
「大きなリスクを取った」のではなく、「本質的なリスクを下げた上での行動だった」「本人にとってそこまでのリスクではなかった」というのが、正確な見方だと思います。
自分に引き寄せて考える
この話を知りながら、自分のことを振り返りました。
「これはリスクが高い」と感じて踏み出せないとき、自分はリスクの本質を正確に見ているのか。
情報不足のまま怖がっていないか。
体力があれば実は許容できるリスクなのに、過大に見積もっていないか。
リスクの「見かけ」と「本質」は、必ずしも一致しません。
大事なのは、見かけに惑わされず、本質的なリスクを正確に見極める力だと思っています。
そのためにできることは、シンプルです。
情報を取りに行くこと。そして体力をつけておくこと。
情報は待っていても入ってきません。
勉強し続け、学び続けることでしか、情報の質と量は上がりません。
以前の記事でも書きましたが、AI時代においてむしろそれ以上に、学び続ける姿勢が問われると思っています。
そして経営における体力とは、突き詰めるとキャッシュです。
キャッシュに余裕があるからこそ、リスクを取れる。
キャッシュが薄ければ、どれだけ良い情報を持っていても、動けない。
以前キャッシュの重要性について書きましたが、シギラの話はそれを改めて証明してくれました。
情報とキャッシュ。この2つを積み上げることが、リスクを下げながらチャンスを取りに行くための、最も地道で確実な準備だと思っています。
ただし、この2つを突き詰めてもリスクはゼロにはなりません。
最後の最後には**「決断力」と「胆力」**、つまり気持ちの部分が大切です。
高橋氏も最後の最後は、感情で決めたのではないかと推察します。
そろばんをはじくだけなら、リスクの方が大きいと思うからです。
蓋を開けてみれば、高橋氏の判断が正しかったことは明らかです。
まとめ
「リスクが高い」と感じるとき、それは本当にリスクが高いのでしょうか。
高橋氏がシギラで見せたのは、「無謀な挑戦」ではなく「本質的なリスクを下げた上での行動」でした。
情報を取りに行く。キャッシュという体力をつけておく。そして最後は腹を決める。
この3つが揃ったとき、リスクに見えていたものが、チャンスに変わることがある。
そういう目線でものごとを見られる人間でありたいと、宮古島から帰って改めて思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
おまけ
私は普段、現金をほとんど持ち歩きません。
財布も持っていません。手帳型のスマホケースにクレカ2枚と現金のお札を1枚入れているだけです。
東京であれば、現金がなくて困ることはほぼありません。
しかし今回、宮古島で初めて困る経験をしました。
田舎あるあるかもしれませんが、キャッシュレス非対応のお店が結構あります。
普段であればスマホアプリのATMで現金を引き出せるのですが、ここで盲点がありました。
宮古島のコンビニはファミリーマートだけです。
おそらくドミナント戦略がうまくいっており、他社が入りにくい構造になっているのだと思います。
私が使っている楽天銀行は、アプリでの引き出しがセブンイレブンかローソンのみ対応。
キャッシュカードを持っていれば問題なかったのですが、あいにく持ち合わせていませんでした。
(ミニマリストな妻も同様でした。)
結果的に、ゆうちょ銀行でクレカのキャッシングを使い、なんとか乗り切りました。
ちなみに、海外でも同じ手が使えます。
クレカのキャッシングはすぐに返せば金利はたかがしれており、わざわざ換金所を探す手間も省けます。
今回は経営以外の場面で、「キャッシュが大事」という意味を身をもって学びました。